クロバナツルアズキ

《学名》
 
Macroptilium atropurpureum(Phaseolus atropurpureus)
《科名・属名》
 マメ科 ナンバンアカアズキ属(インゲンマメ属の考えも)
《分布・生育地》
 北米(フロリダ)原産。奄美大島以南(帰化植物)。
《特徴》
 蔓性の多年草。帰化。
 茎は地や他の植物の上に広がり、基部は木質化することが多い。
 葉は3小葉からなり、小葉は倒卵状〜楕円形で長さ5〜8cm、幅3〜6cm。先は円く、縁は大きく凹む場合が多い。
 花は葉腋から長い花茎を出し、先端に数個つく。花は黒紫色。
 莢果は線形で長さ5〜8cm
 成分としては、フラボノイド(ケンフェロール配糖体)などを含んでいる(ネット参考)。
《食草としている沖縄の蝶類》
 ウラナミシジミオジロシジミルリウラナミシジミウスアオオナガウラナミシジミシロウラナミシジミ
《蝶の幼生期写真解説》
 
幼虫の写真は、特記がないかぎり全て新田智撮影。
 
2013年11月6日に渡嘉敷島でクロバナツルアズキのマントにウラナミシジとルリウラナミシジミとオジロシジミが混成乱舞していた。オジロシジミとルリウラナミシジミはこれに産卵しているのを撮影できた。船の時間の事もあり、幼虫などを見つける事ができなかった。産卵植物としてでの記録に留まるが、クロバナツルアズキで発生している可能性は高いと思うので、一応、ルリウラナミシジミとオジロシジミは食草にしている。なお、ウラナミシジミは1991年に西表島で記録している。食草図鑑なので、もっと分かりやすい写真をそのうちアップしたい。
【ありんくりんニューレポ】

 ★in渡嘉敷島(2013年11月6日)

《文献覚え書き》
【2016年度発行文献より】

 シロウラナミシジミがクロバナツルアズキの花を食べていた;西表島祖納 2014年11月6日採取→♂(モザイク個体)羽化 2014年12月17日。熊谷隆「クロバナツルアズキの花を食べていたシロウラナミシジミ」季刊ゆずりは68;63.

 
 
 
ウラナミシジミ産卵 渡名喜敷島 2005年11月13日 オジロシジミ産卵 渡嘉敷島 2013年11月6日(新田敦子) ルリウラナミシジミ産卵 渡嘉敷島 2013年11月6日(新田敦子)  
《参考・引用文献》
1)ウラナミシジミ、オジロシジミ、ルリウラナミシジミ、シロウラナミシジミ、ウスアオオナガウラナミシジミ:比嘉正一・長嶺邦雄「改訂・沖縄県の蝶ー記録された島と食草ー」2-182(2019).
《文献覚え書き》

 食草:シロウラナミシジミ、熊谷隆「クロバナツルアズキの花を食べていたシロウラナミシジミ」季刊ゆずりは68(2015).