ゲットウ

《学名》
 
Alpinia zerumbet
《科名・属名》
 ショウガ科 ハナミョウガ属
《分布・生育地》
 熱帯から亜熱帯アジアに分布し、日本では沖縄県から九州南部に分布。多年草。
《特徴》
 沖縄県ではサンニンとも呼ばれ、ムーチーの季節である冬至前(旧暦の12月8日)になると、ゲットウの葉にムーチーを包んで蒸して頂く。このほかに香り付けを兼ねて饅頭の包装に使用されたり、肉や魚を包んで蒸し焼きにするなど幅広く利用されている。また、素材が抗菌効果があることがわかり、いろいろな商品に加工されている。沖縄の山野に普通に見られ、繊維なども利用されることから、畑の周囲、空き地に植えられたりもする。花も美しいので最近は公園植物として人気がある(ネット参考)。
《食草としている沖縄の蝶類》
 アオスジアゲハクロセセリオオシロモンセセリシロウラナミシジミ

《蝶の幼生期写真解説》
 
幼虫の写真は、特記がないかぎり全て新田智撮影。アオスジアゲハの幼虫は、当時珍しい記録だったので、採集して持ち帰ったが、蛹化まで確認できたが羽化に至らなかった。アオスジアゲハのゲットウの記録は「ありんくりんニューレポ」で詳しく紹介している。クロセセリの幼虫もオオシロモンセセリの幼虫も葉を軽く綴った巣を作る。オオシロモンセセリは公園や市街地でも見かけるが、クロセセリの方が山地よりに生息している。両種の終齢は、オオシロモンセセリの頭部は黒く、クロセセリの頭部は白い。シロウラナミシジミの西表島、2003年の記録は蝶研フィールドで報告済み(新田智、沖縄県の蝶類数種について興味深い観察例、蝶研フィールド243(2006))。
【ありんくりんニューレポ】

 ★ゲットウを食べるアオスジアゲハ(2012年7月13日)
 ★ゲットウを食べるアオスジアゲハ再び(2013年7月12日〜15日)

 ★2014年、ゲットウを食べるアオスジアゲハ再び(2014年6月20日〜23日)

アオスジアゲハ終齢 うるま市 2012年7月13日 クロセセリ終齢 大宜味村 2014年3月6日 オオシロモンセセリ終齢 うるま市 2009年8月19日 シロウラナミシジミ前蛹と蛹 西表島 2003年8月11日
《参考・引用文献》
1)クロセセリ、オオシロモンセセリ、シロウラナミシジミ:比嘉正一・長嶺邦雄「改訂・沖縄県の蝶ー記録された島と食草ー」2-182(2019).
※本誌にはアオスジアゲハの記録なし.
《文献覚え書き》

 食草;アオスジアゲハ、ゲットウ(石垣島 2012年4月21日発見、追跡) 熊谷隆・熊谷恵子、季刊ゆずりは55(2012).
 食草;アオスジアゲハ2幼虫(ゲットウ)石垣島崎枝 2016年4月28日採集→ゲットウで飼育うち1幼が5月13日に♀羽化(小型個体だった)、熊谷隆・熊谷恵子「ゲットウを食べていたアオスジアゲハ幼虫を再確認」、季刊ゆずりは85(2020).