コミノクロツグ

《学名》
 
Arenga tremula.
《科名》
 ヤシ科。
《分布・生育地》
 フィリピン、台湾、琉球列島各島々に分布。
《特徴》
 沖縄野生のヤシ科植物。葉は羽状複葉で長さ3m、長さ30〜50cmほどの線形をした小葉がついている。果実は球形黄色に熟す。黒色の毛はロープに使い、柔らかい葉は子供の遊び道具を作る。花は夏に開花し、あたり一面甘酸っぱい香りが漂う。クロツグと学名がほぼ同じで、性質も同じ。クロツグに比べ実が小さいということだけが異なる。そこから“小実の”クロツグとなっているようだが、学名を見ると、コミノクロツグが先にあって、クロツグはコミノクロツグの変種のようである(ネット参照)。
《食草としている沖縄の蝶類》

 クロボシセセリルリモンジャノメ
《蝶の幼生期写真解説》
 
幼虫の写真は、特記がないかぎり全て新田智撮影。

     
ルリモンジャノメ蛹殼(コミノクロツグ)西表島船浮 2022年4月23日      
《参考・引用文献》
1)クロボシセセリ:比嘉正一・長嶺邦雄「改訂・沖縄県の蝶ー記録された島と食草ー」2-182(2019).
※本誌にはルリモンジャノメの記録なし.
※本誌ではクロツグ(コミノクロツグ)と同じ扱いになっている.
《文献覚え書き》

 食草;ルリモンジャノメ(コミノクロツグ・アレカヤシ・ビロウ・ヤエヤマヤシ)西表島 2021年10月14日ほか数例 楠本優作「西表島で発生したルリモンジャノメ」季刊ゆずりは92(2022).