セイヨウフウチョウソウ

《学名》
 
Cleome hassleriana.
《科名》
 フウチョウソウ科 フウチョウソウ属。
《分布・生育地》
 熱帯アメリカ原産。明治初期に渡来し、花壇用として用いられ、南西諸島で野生化。
《特徴》
 茎は直立し高さ1mほど、全体に粘液性の毛が密生し、小さい刺が散在する。葉は互生、掌状複葉で5〜7個の小葉よりなる。小葉は長楕円状披針形で長さ10cm、全縁、長い柄があり、針状の托葉がつく。花は紅紫色で総状につく。苞葉は単葉で卵形。萼片は4個、線形。花弁は倒卵形で底部に長い爪がある。果実はさく果、円柱形で5〜7cm。種子は腎臓形で黒色を帯びる。種子繁殖する。 花期は夏(ネット参考)。
《食草としている沖縄の蝶類》
 ツマベニチョウモンシロチョウタイワンモンシロチョウ
《蝶の幼生期写真解説》
 
幼虫の写真は、特記がないかぎり全て新田智撮影。

 
     
モンシロチョウ終齢 うるま市 2003年4月29日      
《参考・引用文献》
1)比嘉正一・長嶺邦雄「改訂・沖縄県の蝶ー記録された島と食草ー」2-182(2019).
 ※本誌ではアフリカフウチョウソウ(Cleome rutidosperma)とセイヨウフウチョウソウ(Cleome hassleriana、クレオメ)が同じものの扱いになっている。なお、アフリカフウチョウソウ(Cleome rutidosperma)のみはツマベニチョウで「アフリカフウチョウソウ(セイヨウフウチョウソウ)」としてモンシロチョウ、タイワンモンシロチョウがある。ネットで見ると学名も違うし花の容姿も違うことから別物だと判断している。ちなみに本誌には「セイヨウフウチョウソウ」は未記載(目次にはない)となっている(おそらくアフリカフウチョウソウ=セイヨウフウチョウソウと誤っているからだろう)。本誌に従いツマベニチョウのみアフリカフウチョウソウとするが、仁平勲「日本産蝶類幼虫食草一覧」(2004)では、アフリカフウチョウソウの記載はなく、ツマベニチョウ、モンシロチョウ、タイワンモンシロチョウの食草としてセイヨウフウチョウソウがある。何かの混乱が生じたと思う。
《文献覚え書き》

 食草;ツマベニチョウ、モンシロチョウ、タイワンモンシロチョウ:仁平勲「日本産蝶類幼虫食草一覧」(2004).